Title:Q #1
2021/8/20
パリの路地と詩
「消えうせたワイン」
ポール・ヴァレリー
いつだったか またどこだったか
わたしは大海の中に向けて
虚無への捧げもののように
少しだが貴重なワインを注いだ
ワインよ 誰がお前を失いたかったか?
運命にそそのかされたか?
あるいは心の不安を晴らすために
血を夢見つつ お前を注いだのか?
海はバラ色のしぶきを上げると
またいつもどおりの透明さを
何事もなかったように取り戻した
ワインは消え失せ 波は酔う!...
わたしは苦々しい空の彼方に
深遠な形象が踊るのを見た...
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