Title:行方
2021/5/24
「どこへ行くのだろう」
そう訊ねた私は何を知りたかったのか。
目的地を見出せない自分への問いかけなのだろうか。こういうのを投影というのかもしれない。
遥かかなた輪郭のぼやける地平線のその先に、探すものはあるだろうか。
自分の足元も見ない。そのくせ、視線だけは見えもしない遠い土地へと伸びている。
そしていつも行き先が見えなくなる。そもそも何も見えていないのだから、見えるはずもない。
結局は盲目のまま、誰も知らない私だけの行き先を他人の言葉に求めている。
そうこうしていると、情けなさすらも私の味方のような気分になってくる。
自分の不甲斐なさを払拭するように、時折あてもなく訊ねる。
2021.5/25 19:27
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